Koshinoyaのブログ

キーボード関連を中心に

自作したキーボードケースについて

自作キーボードを作るにあたりケースの選択は使用感に直結するので最初に決めたものの一つでした。選択肢は、

  • アクリルのサンドイッチ構造
  • ガラスエポキシ板のサンドイッチ構造
  • アクリル積層
  • 金属削り出し

などがありますが、私は以下の理由から自作キーボードのケースにステンレスの板金曲げを選択しました。

  • 固いタッチの重ためのキーボードが好きなのでボディーは金属製にしたい
  • だが金属削り出しは高価なため板金曲げ加工にする
  • 材質は見た目がきれいで指紋も目立ちにくく、塗装剥離の心配も無いヘアライン仕上げのステンレスにする

仕上がり外形寸法とスイッチの取り付け穴の詳細が分かる図面を描いて個人向けの加工を請け負ってくれる何社かに問い合わせと見積をお願いしました。業者さんによりかなりの値段差がありましたが、最終的に遠松製作所(http://www.tomatsu-ss.co.jp/)さんというところで製作してもらいました。 WEBページ上のお問い合わせフォームでは「送信できるファイル形式はdxf、pdf、jpeg、jpg、txt、xls、xlsx、doc、aiです。」と書いてありますが、STEPファイルでもOKだそうです。

製作をお願いしたときの図面(DXFファイル)はここに上げてあります。材質は1.5mm厚の SUS304 HL(ヘアライン仕上げ)、ヘアライン方向は長手。試作で作るなら安い2B(No.2B)仕上げでも良いですが、曲げ加工時の跡が目立ちやすいです。板金曲げは加工時に金属が多少延びるので、仕上がり寸法だけ指示して切り出し寸法は業者さん任せ。スイッチが嵌まる部分の寸法は図面データをそのままレーザー加工機の加工データに流用するようなので1/100mmの精度で作図して渡しました。

板金曲げには様々な加工上の制限があるので、とりあえず欲しい形状の図面を書いて製作可否は業者さんとの相談になります。今回の場合も最初に設計した寸法では加工できないとのことで、寸法を変更した箇所がありました。また、コストダウンのために比較的単純な形状としてあります。

厚さ 1.5mm のステンレスでしかも折り曲げていることもあり打鍵感はカチンコチンのしなりが全く無いものになっていますが、これは好みに合っているので気に入っています。

打鍵時にしなりを求める方は、スイッチを取り付けるプレートを別材質にしてガスケットマウントにするなどの変更が必要かと思います。